PI Expert では、作成中の各設計に対してデザイン結果レポートが提供されます。デザイン結果レポートには計算シートのようなインターフェースが用意されていて、このインターフェースを使用すると、トランス、計算結果の値、選択された部品など、電源設計仕様のほぼすべての要素を表示できます。また、一部の電源パラメータの編集も可能です。
デザイン結果レポートでは、変更内容の計算結果を表示し、最適化中に使用される値をマニュアルで入力できるため、最適化された設計 (PI デバイス及びトランスを含む) をマニュアルで変更して調整できます。この両方の機能により、電源設計の変更と調整を素早くかつ効率よく行うことができます。また、[デザイン結果] タブを印刷またはエクスポートすることで、ほぼすべての電源仕様、選択された部品、及び計算結果を文書化することもできます。
デザイン結果レポートは複数のセクションに分割されています。これらのセクションは、デバイス、電力レベル、設計に含まれている出力の数、及びその他の変数によって異なります。レポートの各セクション内では、関連する設計変数、部品選択、または計算結果は、それぞれの行に表示されます。設計の各変数値または計算値には、その名前、値、及び単位が含まれている列があります。デザイン結果レポートに表示されるセクションの詳細については、「ユーザー インターフェースの概要」と、ナビゲーション ツリーの対応するダイアログ ボックスのトピックを参照してください。
デザイン結果レポート内のセクションの多くには、図が表示されます。この図で参照される部品は、各セクションの行に示される部品に対応しています。このため、PI Expert で作成された電源設計に基づいて設計を簡単に作成できます。
以下のいずれかの手順で、デザイン結果レポートへアクセスします。
デザイン結果ウィンドウの [デザイン結果] タブをクリックします。
[表示] メニューから [デザイン結果] を選択します。
デザイン結果レポートの計算シートのようなインターフェースを使用すると、灰色の背景のセルに値を手動で入力できます。デザイン結果レポートでは、これらの灰色の入力セルで行われた変更に対して、関連するすべての値が再計算されて更新されます。ほとんどのマニュアル入力セルは、マニュアル設計中にのみ使用されます。ただし、一部のマニュアル入力値は、最適化中に使用され、設計の再最適化後は変更されません。
[電源入力] セクションで、AC-DC 設計の [VACMIN]、[VACMAX]、及び [FL] のセルにマニュアルで入力された値は、最適化中に使用され、PI Expert によって上書きされません。DC-DC 設計でも、マニュアルで入力された [VDCMIN] と [VDCMAX] の値は、最適化中に使用され、PI Expert によって上書きもされません。
[デバイス変数] セクションでマニュアルで選択されたデバイスは、「PI デバイスの選択とマニュアル設計」で説明されているように、最適化中にも使用されます。
設計または最適化が失敗すると、下部のステータス ペインにエラー メッセージが表示されます。また、問題がある設計の変数または計算の行に、その問題と解決策の候補に関する情報を示すメッセージが表示されます。