ツェナー/TVS ライブラリは、PI Expert に含まれる部品ライブラリ内の部品ライブラリ タイプの 1 つです。ツェナー/TVS 部品ライブラリには、フィードバック及びクランプ アプリケーション適したツェナー及び TVS (Transient Voltage Suppressor) ダイオードが多数含まれています。ツェナーまたは TVS ダイオードをライブラリに追加して部品セットに組み込むことにより、必要に応じて (クランプ回路やフィードバック回路などで) そのカスタマイズしたツェナー/TVS ダイオードを手動で選択することができます。また、自分で作成したツェナー/TVS ダイオードが含まれる部品セットを使用して、設計を最適化することもできます。
メイン メニューからツェナー/TVS 部品ライブラリを開くには、すべての設計が閉じられていることを確認して、[ツール] > [部品ライブラリ] から [ツェナー / TVS] タブを選択します。
部品ライブラリの使用に関する詳細については、「部品ライブラリ」のトピックを参照してください。
最適化の実行中に、PI Expert によってフィードバックまたはクランプ回路に最適なツェナーが選択されます。部品データベースのタイトルで示されているように、ツェナー/TVS 部品ライブラリには次の主要な 2 つのタイプのダイオードが含まれています。
汎用ダイオード
TVS ダイオード
どちらのダイオードも指定された逆ブレークダウン電圧を持つツェナー タイプのダイオードですが、TVS ダイオードは高電圧スパイクを短時間抑制するように設計されています。スイッチング電源の TVS は高電力 (1 W 以上) に短時間対応し、きわめて高いブレークダウン電圧 (200 V) に対応することができます。
PI Expert では、デフォルトの部品は変更も削除もできません。[表示] ボタンをクリックして、選択したダイオードのパラメータを表示することだけが可能です。また、ツェナー/TVS 部品ライブラリにカスタマイズしたツェナー/TVS ダイオードを追加することができます。これには、[部品ライブラリ] ダイアログ ボックスの [追加] ボタンをクリックして、ツェナー/TVS ダイオードに関する仕様をすべて入力します。部品の追加と編集に関する詳細については、「部品ライブラリ」のトピックを参照してください。
指定できるツェナー/TVS ダイオード パラメータは次の通りです。
定格電圧 - ダイオードが電流 (多くの場合テスト電流で指定される) を許容する逆電圧をボルト DV (V) で表したもの。
ツェナー テスト電流 - ツェナー電圧が測定されるときの電流 (ミリアンペア (mA) 単位)。
公差 - ツェナー電圧が指定された値からバラツク割合 (%)。
消費電力 - ダイオードが対応する最大定常電圧 (ミリワット (mW) 単位)。
タイプ - ダイオードのタイプ。汎用ダイオードまたは TVS (Transient Voltage Suppressor) タイプです。
パッケージ - このダイオードによって使用されるパッケージのタイプ。
次の設定は、すべての部品タイプ パラメータ ダイアログ ボックスに共通です。
メーカー - 部品を製造した会社の名前。
部品番号 - 部品を独自に特定する部品番号。
[OK] をクリックすると、カスタマイズしたツェナー/TVS ダイオードがライブラリに追加されます。部品リスでは、カスタマイズされたツェナー/TVS ダイオードにユーザー マーク 
が表示されます。