[コア及びボビン] ダイアログ ボックスには、トランスのコア及びボビンの情報が含まれており、ユーザーがコア及びボビンのパラメータを変更できます。ユーザーが計算シート内の適切なセルを使用して、カスタムコア及びボビンのパラメータを直接入力できます。これらのカスタマイズしたコア及びボビンのパラメータは、いつでも使用可能です。計算シートから直接利用できない仕様は、[コア及びボビン] ダイアログ ボックスにあります。
次のパラメータ及びパラメータ グループを使用できます。
絶縁チューブは、マージンのあるトランス巻線でリード線の巻き始め及び巻き終わりを絶縁して安全な沿面距離要求に適合させるために使用します。マージンとは、ボビンの沿面距離を増大するために、意図的に非導電材料が配置されたトランス ボビンの巻線領域です。
スリービングは通常、マグネット ワイヤを使ったトランス構造で使用されます。チューブは、対応する安全機関による認定品である必要があります。また、チューブはトランスのリード線のはんだ付け時の熱で溶解することのないよう、耐熱性を備えたものである必要があります。スリービングに一般的に使用される材料は、テフロン チューブまたは熱収縮チューブです。また、スリービングはトランス設計でフォイル巻線が使用されている場合にも必要となります。ここで、230 VAC の標準 AC 入力最高電圧を使用する場合、トランス ボビンの二次側ピンに 3.2 mm の安全スペース用台座を設ける必要があります。このようなトランス ボビンが使用されている場合、スリービングは必要ありません。
水平置き及び垂直置きのボビンは、PCB に対するコアの向きによって分類されます。下の図では、水平置きのボビン (左図) 及びコアを水平方向 (PCB に対して平行) に取り付ける方法が示されています。同様に、垂直置きのボビン (右図) 及びコアを垂直方向 (PCB に対して垂直) に取り付ける方法が示されています。
デフォルト値を編集するには、[ピンあたりの最大からげ本数] ボックスの右側にある計算機アイコン をクリックします。
アイコンは、カスタムのパラメータ値が指定されていることを示します。各ピンにからげる巻線に使用するワイヤ サイズによっては、設計したトランスを実際に構築するためにピンにからげる巻線の数を減らさなければならない場合があります。ワイヤ サイズが太すぎると、多くの巻線を 1 つのピンにからげるのが困難になり、繰り返し行えなくなることがあります。
[環境設定] の [デフォルトのトランス] タブで、ピンあたりの最大からげ本数のデフォルト値を設定できます。
[コア及びボビンの情報] のグループのパラメータを編集するには、計算機アイコン をクリックします。
アイコンは、カスタムのパラメータ値が指定されていることを示します。
次のパラメータを使用できます。
コア タイプ - コア タイプの値を表示します。
デフォルトのコア材料 - このボックスにカスタム フェライト材料を入力できます。
ボビン タイプ - ボビンの部品番号または概要を入力できます。
使用される一次ピン数及び二次ピン数 - PIXls Designer ではデフォルトで、トランス設計に必要とされる最小ピン数が算出されます。PIXls Designer では、このようなボビンが利用可能であるかどうかは確認できません。ソフトウェアで算出された、一次側及び二次側に最小数のピンを備えたボビンの入手については、磁性部品メーカーに確認してください。ベンダーからの入手可能なボビンに合わせて、[ピン割り当て] タブでピンの数を増加できます。
左マージン (底部) 及び右マージン (上部) - これらのフィールドが編集可能な場合は、トランス設計に含めるマージンを指定できます。