TinySwitch-II 及び TinySwitch-III の基本動作
注意: デバイスの機能及び仕様の詳細については、TinySwitch-II 及び TinySwitch-III のデータ シートを参照してください。
TinySwitch-II 及び TinySwitch-III は、カレント リミットに達するとパワー1次側スイッチの導通期間を終了します。TinySwitch-II 及び TinySwitch-III は、出力負荷が減少するとその後の導通サイクルをスキップしてレギュレーションを維持します。この動作を行うために、各導通サイクルの開始時に EN/UV ピンがサンプリングされます。EN/UV ピンからの電流がこのピンのターンオフ スレッシュホールド電流 (IDIS。実際の値とその詳細については、該当する TinySwitch のデータ シートを参照) を超えると、"ディセーブル" 信号が生成され、導通期間がスキップされます。ピンからの電流が IDIS 未満の場合は、"イネーブル" 信号が生成され、パワー1次側スイッチはそのサイクルでオンになります。各導通サイクルの開始時にこのプロセスが繰り返されます。
TinySwitch-II と TinySwitch-III のどちらにも、連続するディゼーブル及びイネーブル動作をカウントする内部ステート マシンが組み込まれています。一定数のディゼーブルまたはイネーブル動作が連続して発生すると、事前に設定した 4つのカレントリミットの中で、1レベル移行します。各状態は、大小のカレント リミット (最大カレント リミットから大幅に低減したカレント リミットまで) に対応しています。
次の例に、ステート マシンの動作を示します。最大状態 (100% のカレント リミット) での動作があるとします。出力負荷がなくなると、連続する多数のディゼーブル動作によって最大カレント リミットから中~高のカレント リミットへの移行がなされます。さらにディゼーブル状態が続くと、中~高状態から、低状態へ移行します。負荷が増え、イネーブル動作が多数記録されると、中~高状態に戻ります。
より低いトランスの磁束密度で最低動作周波数を維持しながら、カレント リミットのステップを徐々に下げることにより、音鳴りの問題を回避します。